土浦市消防本部

心肺蘇生法

BLSG2010-1反応(意識)を確認する

誰かが倒れているところを目撃したり、倒れているところを発見した場合は、まず周囲の安全を確認します。次に、その人(傷病者)の反応を確認します。肩をやさしくたたきながら、大声で呼びかけます。

呼びかけなどに対し目をあけるか、なんらかの返答または目的のあるしぐさがなければ「反応なし」 と判断します。

けいれんのような全身がひきつるような動きは「反応なし」です。

反応があれば、傷病者の訴えを聞き、必要な応急手当を行います。
 

 助けを呼ぶ

 傷病者の反応がない場合や、反応の有無に自信が持てない場合は心停止の可能性があります。大声で叫んで「誰か来て! 人が倒れています!」と応援を求めます。誰かが来たら、その人に119番通報とAEDの手配(近くにある場合)を依頼します。

救助者が一人の場合や、協力者が誰もいない場合には、次の手順に移る前に、まず自分で119番通報してください。

 また、すぐ近くにAEDがあることがわかっている場合にはAEDをとりに行ってください。

119番通報すると、通信指令員が応急手当の手順を指導してくれます。

BLSG2010-2       



BLS2010-4呼吸の確認
傷病者が「普段どおりの呼吸」をしているかどうか確認します。

傷病者のそばに座り、10秒以内で傷病者の胸や腹部の上がり下がりを見て、普段どおりの呼吸をしているか判断します。

※次のいずれかの場合には、「普段どおりの呼吸なし」と判断します。

胸や腹部の動きが無い場合。

約10秒間確認しても呼吸の状態がよくわからない場合。

しゃくりあげるような、途切れ途切れに起きる呼吸がみられる場合。

  心停止が起こった直後には、呼吸に伴う胸や腹部の動きが普段どおりでない場合や、しゃくりあげるような途切れ途切れに起きる呼吸がみられることがあります。この呼吸は「死戦期呼吸」といいます。「死戦期呼吸」は「普段どおりの呼吸」ではありません。

 

胸骨圧迫
傷病者に普段どおりの呼吸がない場合、あるいは判断に自信が持てない場合は心停止とみなし、心停止でなかった場合の危害を恐れることなく胸骨圧迫を開始します。

 胸骨圧迫の位置は胸骨の下半部とし、目安は胸の真ん中(左右の真ん中で、かつ、上下の真ん中)です。(必ずしも衣服を脱がせて確認する必要はありません。)

  胸の真ん中に、片方の手のひらの基部をあてます。もう片方の手をその手の上に重ね指を組みます。

  両肘をまっすぐに伸ばして真上から垂直に、傷病者の胸が約5cm沈むまでしっかり圧迫します。

  1分間に100回~120回の速いテンポで30回連続して絶え間なく圧迫します。

  ●圧迫と圧迫の間(圧迫を緩めるとき)は、胸がしっかり戻るまで十分に力を抜きます。 

  ●胸骨圧迫の中断時間は最小として、絶え間ない胸骨圧迫をこころがけます。

   

           BLS2010-6              



人工呼吸(口対口人工呼吸)(※新型コロナウィルス感染症に伴い,現在は省略しています)

救助者が人工呼吸の訓練を受けており、それを行う技術と意志がある場合は、胸骨圧迫と人工呼吸を30:2の比で行います。

30回の胸骨圧迫終了後、口対口人工呼吸により息を吹き込みます。
BLS2010-8

 傷病者の喉の奥を広げて空気を肺に通しやすくします。

 片手を額に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先(骨のある硬い部分)に当てて,頭を後ろにのけぞらせ(頭部後屈)、あご先をあげます(あご先挙上)。


 指で下あごの柔らかい部分を強く圧迫しないようにします。

 

気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人差し指で傷病者の鼻をつまみます。口を大きく開けて傷病者の口を覆い、空気が漏れないようにして、息を1秒かけて吹き込みます。いったん口を離し、同じ要領でもう1回吹き込みます。

 2回の吹き込みで、いずれも胸が上がるのが理想ですが、もし、胸が上がらない場合でも、吹き込みは2回までとし、すぐに胸骨圧迫に進みます。

 人工呼吸をしている間は胸骨圧迫は中断しますが、その中断時間はできるだけ短くなるようにしてください。

 感染防御具を持っていると役に立ちます。

 傷病者の顔面や口から出血している場合や、口と口を直接接触させて口対口人工呼吸を行うことがためらわれる場合は、人工呼吸を省略し、胸骨圧迫のみを続けます。

   Qmask       ポヶットマスク   BLS2010-9

心肺蘇生(胸骨圧迫と人工呼吸)の継続

胸骨圧迫を30回行った後に、人工呼吸を2回行います。       

この胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせ(30:2のサイクル)を、救急隊に引き継ぐまで絶え間なく続けます。

AEDの使用

心肺蘇生を行っている途中で、AEDが届いたらすぐにAEDを使う準備を始めます。

AEDにはいくつかの種類がありますが、どの機種も同じ手順で使えるように設計されています。AEDは電源が入ると音声メッセージと点滅するランプで、あなたが実施すべきことを指示してきますので、落ち着いてそれに従って下さい。

可能な限り、AEDの準備中も心肺蘇生を続けて下さい。

AEDの電源を入れ(ふたを開けると自動的に電源が入る機種もあます)、音声メッセージとランプに従って操作します。

電極パッドを胸の右上及び左下側の位置にしっかりと貼り付けます(貼り付ける位置は電極パッドや袋にイラストなどで表示されています)。

電極パッドを貼り付ける際にも、可能であれば胸骨圧迫を続けて下さい。

成人用・小児用の2種類の電極パッドが入っている場合や、成人用モード・小児用モードの切り替えがある機種があります。  (小児用パッドを小学生以上には使用しないでください。)

電極パッドを貼り付けると、「体に触れないでください」などのメッセージが流れ、自働的に心電図の解析が始まります。

 このときは「皆さん、離れて!!」と注意を促し、誰も傷病者に触れないことを確認します。

ショックは不要です」などのメッセージが流れた場合には、ただちに胸骨圧迫から心肺蘇生を再開します。

AEDが電気ショックを加える必要があると判断すると「ショックが必要です」などの音声メッセ―ジが流れ、自動的に充電が始まります。 充電には数秒かかります。 充電が完了すると「ショックボタンを押してください」などのメッセージが出てショックボタンが点灯し、充電完了の連続音が出ます

充電が完了したら「ショックを行います。みなさん、離れて!!」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認し、ショックボタンを押します。

 

   BLS2010-11     AED2    

心肺蘇生法の再開

 電気ショックが完了したら、ただちに胸骨圧迫から心肺蘇生を再開してください。
 AEDを使用する場合でも、AEDによる心電図の解析や電気ショックなど、やむを得ない場合を除いて、胸骨圧迫の中断をできるだけ短くすることが大切です

子どもの心肺蘇生法

※ 小児 1歳から思春期以前(15歳程度)      ※ 乳児 1歳未満

小児・乳児に対する観察、心肺蘇生法(胸骨圧迫30:2人工呼吸)の手順は、成人と変わりませんが、胸骨圧迫は胸の厚さの3分の1を目安にし、圧迫は100回~120回/分のテンポで行ってください

胸骨圧迫は、胸の中央を小児の体格にあわせて、片手または両手で圧迫します。

乳児は、乳頭を結ぶ線より足側を指2本又は両親指で圧迫して下さい。

小児・乳児は肺容量が少ないので、胸を見て吹き込み過ぎないようにします。

  「乳児」では、口と鼻を同時に自分の口に含んで息を吹き込む「口対口鼻人工呼吸」又は「口対口人工呼吸」とします。

AEDは、小児用パッド(小児用切り替えモード)がある場合は、未就学児(およそ6歳まで)及び乳児に対しては、小児用パッドを使用し、小児用パッドがないなどやむを得ない場合、成人用パッドで代用して下さい。

    BLS2010-14           小児片手1

 

    BLS2010-17           BLS2010-16

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは土浦市消防本部 警防救急課 救急救助係です。

〒300-0049 茨城県土浦市田中町2083番地1

電話番号:029-821-4583(直) 内線332

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