◇◇◇ ガソリンの貯蔵・取扱いについての留意事項について ◇◇◇
ガソリンは、引火点が低く火災危険性が極めて高いことから、取り扱いを誤ると容易に火災に至ります。安全のため、ガソリンの買いだめ等は極力控えてください。
火気等危険性のある場所では取り扱わない。
- 引火点は、約-40℃と低く、極めて引火しやすいため、小さな火花でも爆発的に燃焼する。
- 揮発しやすく、その蒸気は空気より重いので、可燃性の蒸気が床面に沿って広範囲に拡大し、特に穴やくぼ地には溜まりやすい。そのため、離れた場所でも可燃性蒸気が滞留し、火気、高温部、静電気等思わぬ火花などによって引火する危険性があります。
- 電気の不良導体であるため、流動等の際に発生した静電気が蓄積しやすい。
ガソリンを貯蔵・取り扱う容器について
ガソリンは電気の不良導体(静電気が蓄積しやすい液体)であり、貯蔵又は取り扱う容器は、消防法令により、金属製等一定の強度を有するとともに、材質により容量が制限されます。そのため、灯油用プラスチック容器や、ペットボトル、ビン等の容器には入れることができないほか、金属容器であれば一斗缶やオイル缶等何でも良いというわけではありません。
危険物の貯蔵又は取り扱う容器については、危険物保安技術協会の性能試験に合格した金属製容器の使用をお勧めします。性能試験に合格した容器には、「試験確認済証 KHK危険物保安技術協会」の表示が付されていますので、容器を購入する際に販売店等でご確認ください。
(事故例) ガソリンを取り扱っている場所から1m離れた場所におかれた洗濯機で火災に至った事例。
火気や火花がなくても人体に蓄積された静電気で火災に至った事例。
このように、ガソリンを取り扱う場合は細心の注意を払わないと容易に火災に至る危険性があります。
・ 静電気による着火を防止するためには、金属製容器で貯蔵するとともに地面に直接置くなど静電気の蓄積を防ぐ必要があります。
・ 消火器を必ず準備してください。
・ ガソリン容器からガソリン蒸気が流出しないように、容器は密栓する。
・ ガソリンの貯蔵や取扱いを行う場所は火気や高温部から離れた直射日光の当たらない通風、換気の良い場所とすることが必要です。
・ 夏期はガソリン温度が上がってガソリン蒸気圧が高くなる可能性があることに留意しましょう。
・ 取扱の際には、開口前の圧力調整弁(容器のねじ部)の操作等、取扱説明書等に書かれた容器の操作方法に従ってください。
・ こぼれ、あふれ等がないよう細心の注意を払いましょう。
・ 万一流出させてしまった場合には少量であっても回収、除去を行うとともに周囲の火気使用禁止や立ち入り制限等が必要です。
・ 衣服や身体に付着した場合は、直ちに衣服を脱いで大量の水と石けんで洗い流しましょう。
・ ガソリン使用機器の取扱説明書等に記載された安全上の留意事項を厳守し、特にエンジン稼働中の給油は絶対に行わないようにしましょう。