「えせ同和行為」とは
「同和問題はこわい問題である」という人々の誤った意識に乗じ、例えば、同和問題に対する理解が足りないなどという理由で難癖を付けて高額の書籍を売りつけるなど、同和問題を口実にして、会社・個人や官公署などに不当な利益や義務のないことを求める行為を指します。
えせ同和行為は、国民に同和問題に関する誤った意識を植えつける大きな原因となっています。また、えせ同和行為の横行は、適正な行政推進の障害となるものであり、このようなえせ同和行為に対し、政府として一体的にその排除を推進しています。
同和問題について
同和問題とは、日本社会の歴史的発展の過程で形づくられた身分階層構造に基づく差別により、日本国民の一部の人々が長い間、経済的、社会的、文化的に低位の状態を強いられ、今なお結婚を妨げられたり、日常生活の上で様々な差別を受けたりするなどの我が国固有の重大な人権問題です。
「えせ同和行為」に対する政府の取組
えせ同和行為の横行は、国や地方の行政機関の差別解消の推進に対する大きな障害になるという認識に立って、その排除のために,中央においては「えせ同和行為対策中央連絡協議会」を、地方においては「えせ同和行為対策関係機関連絡会」を設置し、行政機関等が一体となってえせ同和行為の排除に努めています。
「えせ同和行為」への対処について
基本的な態度
- 不当な要求は、き然たる態度で断固拒否しましょう。
- 同和問題への取組等を口実に不当な要求を受けたときは、「今後どうすべきか法務局の処理に委ねたい」と伝え、法務局に連絡しましょう。
- 窓口担当者に対応を任せきりにしてしまうのではなく、組織全体の問題として対応しましょう。
- 具体的な要求を受けたときは警察(全国暴力追放運動推進センター)、弁護士会、法務局へ相談しましょう。
具体的対応の要点
- 面談は当方の管理が及ぶ場所(例えば自社応接室等)で行いましょう。
- 対応者は必ず2名以上とし、幹部職員が直接対応することは、差し控えましょう。
- 面接の場合でも電話の場合でも、話の内容を録音し、又は記録を詳細に取りましょう。
- 応対は、おそれず、あわてず、ゆっくりと丁寧にしましょう。
※ 詳しくは以下の手引きやリーフレットをご参照ください。