更生保護とは
更生保護とは、犯罪や非行をした人に寄り添い、立ち直りを社会全体で見守るとともに、再犯を防ぎ、犯罪のない誰もが暮らしやすい地域づくりをする仕組みです。立ち直ろうと決意した人を支援していくためには、地域社会の理解と協力が必要です。
更生保護を支える人々(更生保護ボランティア等)
更生保護諸活動は、国の機関や地方自治体など行政だけでは十分な効果を挙げることが困難です。
そのため、保護司をはじめとする「更生保護ボランティア」と呼ばれる様々な方々が、犯罪がなく誰もが暮らしやすい地域づくりの実現を目指し、それぞれの特性を活かして活動されています。
保護司・保護司会
保護司は、犯罪や非行をした人たちが再び罪を犯すことがないよう、保護観察や生活環境の調整、また、犯罪予防活動などを通じて、立ち直りを地域で支える民間のボランティアです。法務大臣からの委嘱を受け、現在、全国で約47,000人の方々が活動しています。全国には886の保護区があり、それぞれの保護区に保護司会が組織されています。
詳しくは全国保護司連盟ホームページ(https://www.kouseihogo-net.jp/hogo/hogoshi/)をご覧ください。
保護観察処遇 | 犯罪や非行をした人達と定期的に面接を行い、更生のための指導を行うとともに、生活上の助言と就労の手助けを行います。 |
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生活環境の調整 |
少年院・刑務所から釈放される人たちが円滑に社会復帰できるように、釈放後の生活環境・受け入れ態勢を整えます。 |
犯罪予防活動 | 犯罪や非行の防止と罪を犯した人の立ち直りについて理解を深めるための啓発活動を行います。毎年7月の法務省主唱の「社会を明るくする運動」において、市役所や警察、関係団体と連携して広く啓発活動を行っています。 |
更生保護女性会
更生保護女性会は、地域社会の犯罪・非行の未然防止のための啓発活動を行うとともに、青少年の健全な育成を助け、犯罪をした人や非行のある少年の改善更生に協力することを目的とするボランティア団体です。地域の公民館、学校等にて、地域住民の方々とともに地域の実情に即した非行問題等を話し合うミニ集会のほか、親子ふれあい行事や子育て支援の活動などに取り組んでいます。全国には1,263の地区会があり、約119,000人の会員が活動しています。
詳しくは日本更生保護女性連盟ホームページ(https://www.kouseihogo-net.jp/hogojosei/index.html)をご覧ください。
保護観察処遇への協力 | 保護観察所、保護司と連携し、保護観察を受けている人に対する処遇の一環として行われている「社会貢献活動」や「就労支援活動」など、保護観察処遇への協力をしています。 |
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更生保護施設への支援 | 更生保護施設で、入寮者が家庭的な雰囲気の中で、一日も早く社会復帰ができるよう、食事作り、花活け、諸行事への参加交流などの支援協力をしています。 |
矯正施設への支援 | 刑務所・少年院等の矯正施設を訪問し、収容者を励ましたり立ち直りのための良い環境を整えることなどに協力しています。 |
犯罪非行防止活動 | 犯罪・非行を防止し、だれもが安心して暮らせる地域社会づくりのために活動しています。 |
子育て支援活動 | 子育て中の親を支え、地域ぐるみで子どもを見守り育てる活動を行っています。 |
地域との連携・協働活動 | 更生保護関係団体・地域の関係団体と連携協働し、だれもが住みやすい地域社会づくりに向けて活動しています。 |
BBS
BBSとは「Big Brothers and Sisters」の略称で、生きづらさを抱える子ども・若者たちと年齢が近い10代後半から40歳前後の会員が中心となって、「兄や姉のような立場」から、立ち直りを助け、生きづらさを抱えながらも安心して生きていける社会を築けるよう、BBS運動(Big Brothers and Sisters Movement)を行っている青年ボランティア団体です。
詳しくは日本BBS連盟ホームページ(https://www.bbs-japan.org/index.html)をご覧ください。
協力雇用主
協力雇用主は、犯罪をした人等の自立及び社会復帰に協力することを目的として、犯罪をした人等を雇用し、または雇用しようとする民間の事業主の方々です。現在、全国で約25,000の協力雇用主が更生保護活動に協力しています。また、犯罪や非行をした人の就労支援を一層推進していくために、保護観察所では協力雇用主を随時募集しています。
詳しくは法務省ホームページ(https://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo02_00030.html#02)をご覧ください。