土浦市役所では、自ら一事業者としての立場に立ち、市役所が行う事務事業の環境負荷を低減するため、平成17年6月3日に「ISO14001認証取得キックオフ宣言」し、平成18年6月14日にISO14001:2004の認証を取得しました。
さらに、平成19年6月13日には新治地区の公共施設について拡大取得し、小中学校を除くすべての行政活動においてISO14001:2004の認証を取得し、省エネ・省資源の取組、環境施策・事業を推進し、二度の更新審査を経てきました。
また、平成22年度には、改正省エネ法により市長部局と教育委員会が省エネ法の特定事業者に指定されたため、省エネ法に基づく取組みを進めてきました。
これまでの経験やノウハウを踏まえ、平成27年度よりISO14001に代わり第三期土浦市役所環境保全率先実行計画に基づく「つーチャンEMS」の運用を開始し、平成28年度には第四期土浦市役所環境保全率先実行計画の策定に伴い「つーチャンEMS」の改訂を行いました。
今回、第四期土浦市役所環境保全率先実行計画の中期計画の策定に伴い、「つーチャンEMS」を見直しました。
1.環境方針
私たちは、西に名峰筑波山を仰ぎ、東には豊かな水をたたえる霞ヶ浦を擁し、この地の自然から大いなる恩恵を受けて、今日の繁栄を築き上げてきました。
令和3年3月 土浦市長 安藤 真理子 |
2.適用範囲
本庁舎、高津庁舎などの一般事務庁舎の他、清掃センターや斎場、図書館、公民館、保育所、幼稚園、消防署などを対象としています。また、平成29年度から指定管理者等により施設管理・事務事業を全て委託している施設、及び市立小・中学校についても適用します。
3.活動の経過
年 |
月 |
活動内容 |
---|---|---|
平成17年 |
6月 |
キックオフ宣言 |
平成18年 |
6月 |
ISO14001認証取得 |
平成19年 |
6月 |
ISO14001認証適用範囲拡大(新治地区を拡大取得) |
平成21年 |
6月 |
ISO14001認証更新 |
平成24年 |
6月 |
ISO14001認証更新(2回目) |
平成27年 |
4月 |
つーチャンEMSの運用開始 |
平成29年 |
3月 |
つーチャンEMS改訂 |
令和3年 |
3月 |
つーチャンEMS見直し |
4.内部監査
内部監査は、本市が定めたシステムが適切に運用維持されてきたかを監査し、改善の可能性を有する事項を特定して、環境管理統括者(市長)の見直しの資料として提供するために実施しています。
令和5年度内部監査結果
令和5年10月23日~11月10日にかけて、内部監査員40名により内部監査を実施しました。
分類 | 件数 | 指摘事項の状況及び指摘事項における改善の状況 |
重大な 不適合 |
0件 |
該当なし |
軽微な |
12件 |
◆2-1教育・研修の実施
(1)令和4年度所属職員研修を実施したとの話であったが、記録した文書が作成されていなかった。【社会福祉課】
[改善状況]
保存が必要な書類についてチェックリストを作成し、保存の都度、確認を行うようにした。
◆2-2運用管理
(2)以下の令和4年分書類の所在が確認できなかった。法令及びその他の規則等の登録及び順守評価票(登録)、目標管理票(登録)、教育・訓練の記録【政策企画課】
[改善状況]
以下の対策を実施する。
・EMS推進員が事務局の実施する研修に出席すること。
・EMS推進員必携の資料をよく理解すること。
・EMS推進員は次年度の推進員へ、本件指摘事項について引継ぎをすること。
◆3-1法令及びその他の規則等の遵守評価
(3)本庁舎の廃棄物保管場に、一部産業廃棄物(蛍光灯、乾電池)が保管されていた。今後も継続的に産業廃棄物を保管する場合は、産業廃棄物の保管基準により保管場所に掲示が必要となる。【管財課本庁舎分】
[改善状況]
蛍光灯については、既存の保管場所(沼地駐車場内倉庫)での保管を周知徹底し、乾電池については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第8条に基づく保管場所の掲示を行う。
(4)令和4・5年度のエアコン等「簡易点検チェックシート」が、記録・作成されていなかった。【南支所】
[改善状況]
今年度分からエアコン等「簡易点検チェックシート」を作成する。
(5)令和4年度業務用エアコン(1台)の購入に伴う廃棄について、契約は物品購入であるが、産業廃棄物管理票(マニフェスト)における事業者(排出者)が請負業者となっていることから、客観的に工事と考えられる作業であると判断したことが推察される。このことから、当該産業廃棄物管理票(マニフェスト)は請負業者が保管すべきであるが、本市(保育課)が保管していた。【霞ケ岡保育所】
(6)令和5年度業務用エアコン(1台)の購入に伴う廃棄について、契約は物品購入であるが、産業廃棄物管理票(マニフェスト)における事業者(排出者)が請負業者となっていることから、客観的に工事と考えられる作業であると判断したことが推察される。このことから、当該産業廃棄物管理票(マニフェスト)は請負業者が保管すべきであるが、本市(保育課)が保管していた。【霞ケ岡保育所】
(7)令和5年度業務用エアコン(1台)の移設に伴う廃棄について、契約は移設(修繕)であるが、産業廃棄物管理票(マニフェスト)における事業者(排出者)が請負業者となっていることから、客観的に工事と考えられる作業であると判断したことが推察される。このことから、当該産業廃棄物管理票(マニフェスト)は請負業者が保管すべきであるが、本市(保育課)が保管していた。【霞ケ岡保育所】
[改善状況](5)~(7)
産業廃棄物管理票(マニフェスト)の管理にあたっては、改めて、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」を確認し、適切な法解釈に努めるとともに、当該産業廃棄物管理票(マニフェスト)については、請負業者が保管することとする。併せて、本市(保育課)において、当該産業廃棄物管理票(マニフェスト)の写しを保管することとする。
(8)当該施設には受水槽があり、年に1度の清掃・点検を行っているとのことだったが、法令遵守評価票(様式第1号)に水道法関係法令の登録がなかった。【(指)国民宿舎水郷「霞浦の湯」(商工観光課所管)】
[改善状況]
今後は、法令遵守評価票(様式第1号)に水道法(受水層の管理)を登録し、適正に対応する。
(9)事務所に保管されている、飲み物用の冷凍庫について、フロン排出抑制法の簡易点検簿の記録簿が整備されていなかった。第一種特定製品毎に、簡易点検の記録簿の整備が必要である。
【(指)霞ヶ浦総合公園テニスコート(公園・施設管理課所管)】
[改善状況]
事務所に保管されている、飲み物用の冷凍庫について、フロン排出抑制法の簡易点検の記録簿を整備した。
(10)フロン排出抑制法における第一種特定製品の簡易点検の記録簿は、製品毎に記録することが求められており、機器廃棄後も記録簿を3年間保管する必要がある。管理の観点からも、現在の記録簿は製品毎に整理されていなかったので、機器毎に再度整備した方が良い。
【川口運動公園管理事務所(スポーツ振興課所管)】
[改善状況]
空調機器、冷凍・冷蔵庫、製氷機等について、製品毎に点検記録簿を整備した。今後は適正管理に努める。
◆3-2所属ごとの目標管理の監視、測定及び評価
(11)今年度上半期のガソリン使用量が、令和2年度以降出向による作業回数が増加し、また新型コロナウイルスが2類から5類に変更されて以降、外出活動が開始したことにより公用車を使用する頻度があがり、目標未達成となっているが、改善処置等報告書が提されていない。目標の達成が困難であることが明らかである場合は目標の変更も検討する必要がある。【つくしの家】
[改善状況]
内部監査後、改善処置等報告書を作成し電子決裁にて報告を行なった。
(改善報告書要旨)EMS事務局と協議し、公用車用ガソリン使用量環境目標を令和元年度比プラス13%に緩和した。今年度実績を勘案した上で、再度来年度に環境目標を設定し直す。
(12)今年度上半期において公用車の燃料の使用量の環境目標が未達成のため、改善処置等報告書を提出する必要がある。【建築指導課】
[改善状況]
内部監査後、改善処置等報告書を作成し電子決裁にて報告を行なった。
(改善報告書要旨)当初の目標(公用車用ガソリン使用量令和2年度比1%削減)は変更せず、現場調査を最短ルートで実施することに努め、使用量の削減を図る。
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内部監査の所見(内部監査リーダー) |
今回の内部監査では、環境マネジメントシステムに関する理解と活動が定着し、PDCAが実践されていることが確認できた。 しかしながら、一部の所属においては、廃棄物処理法、フロン排出抑制法などの環境法令に対する知識や、教育・研修の実施、測定及び評価などのシステムに対する認識の不十分なところが見受けられた。 これらについては、各所属が当事者意識をもって取り組み、研修をはじめ、推進員交代時の確実な引継ぎや推進責任者、推進員、業務担当者間での役割を整理し、不備が生じないよう注意すべきである。 また、事務局は、上記指摘事項の所属への周知徹底を図るとともに、研修、情報提供などを行い、所属へのフォローアップを徹底すべきである。 以上を踏まえ、今後において、第四期土浦市役所環境保全率先実行計画(中期計画)に定められた、温室効果ガスの全体目標の達成と、環境方針の実現に向け、確実なシステムの維持と継続的な改善を実施願いたい。 |
5.実施状況
令和5年度の活動状況
番号 | 実施項目 | 令和5年度 |
1 | 電気使用量の削減 | × |
2 | ガソリン使用量の削減 | 〇 |
3 | 軽油使用量の削減 | × |
4 | 灯油使用量の削減 | 〇 |
5 | A 重油使用量の削減 | 〇 |
6 | LPG 使用量の削減※ | × |
7 | 都市ガス使用量の削減 | × |
8 | 可燃廃棄物排出量の削減 | × |
9 | リサイクル率の増加 | × |
10 | 水使用量の削減 | 〇 |
11 | 紙使用量の削減 | 〇 |
12 | 公用車の燃費を維持 | × |
〇:達成 ×:未達成
※LPGについては、給食センターの統合による使用量の増加が見込まれたため、令和3年度を
基準年度として設定
個別の詳細は、マネジメントレビュー(令和5年度の活動状況)をご覧ください。
令和6年度の活動状況については、令和7年度夏頃公表予定です。